要旨: 明治期から第二次世界大戦前まで、日本社会における女子教育の基本理念は良妻賢母教育思想であった。この教育思想は日本女性の素質を高め、女子教育の発展を推進させるのに重要な役割を果たしていた。女性にとって文化知識より「良」「賢」が大事だという教育理念のもと、女性への教育内容は家庭生活と関連するのが多かった。これにより、「専業主婦になって、良妻賢母になる」という考えが日本社会に広まり、当時の日本女性を縛り、現代の日本女性にも影響を与え続けている。良妻賢母教育思想は日本の近代化に伴って生まれたもので、啓蒙時期、確立時期、再編時期といった 3 つの時期を経た。女性に求める役割は時期によって異なるため、女子教育の政策もそれぞれ違う。その結果、教育思想の内容と目的も次第に変わってきたわけである。

キーワード：良妻賢母教育思想; 生成; 変遷; 影響

目次

要旨

中文摘要

1.はじめに-1

2.先行研究と研究方法-2

2.1先行研究-2

2.2研究方法-2

3.日本における良妻賢母教育思想の生成-4

3.1良妻賢母教育思想とは-4

3.2生成背景-4

3.3生成原因-5

4.日本における良妻賢母教育思想の変遷-7

4.1啓蒙時期-7

4.2確立時期-7

4.3再編時期-8

4.3.1第一次世界大戦後-8

4.3.2第二次世界大戦後-8

4.4変遷原因-9

5.日本現代社会への影響-10

6.おわりに-11

参考文献-12