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要旨:日本語学習者として、日本語を身につけることはもちろん、その背後に潜んでいる文化を理解することも必要だ。そうすると、交流の過程でカルチャショックをできるだけ回避し、目標言語の読者に正確に情報を伝えることができる。文学作品には言語、思想、文化などの諸要素が混在している。この特徴を考えると、文学作品を読むことが言語の習得とその国の文化の理解に役立つ。これは一石二鳥の名案だと思われる。特に、中国語訳本に照らしながら日本文学を読むと、中日文化の共通点と相違点がよくわかる。また、中日両国は一衣帯水の隣国である。この関係と千年余りにわたる日中文化交流を背景に文学作品における親族語彙について考察したいと思う。それゆえ、本稿では、対照研究という立場から、滝口悠生の小説『死んでいない者』と林少華が翻訳した中国語訳本『仍然活着的人』をコーパスに、親族語彙の親族名称と親族呼称について、中日間の共通点、相違点を指摘し、中国語訳の方法を考察したうえ、親族語彙の社会背景、文化背景を検討する。第一節では、小説『死んでいない者』の粗筋、作者のプロフィール、翻訳者のプロフィールと訳本、親族語彙の定義を説明する。第二節では、日本語の原作と中国語訳本における親族名称を整理分析したうえ、小説の一部の段落を例にして、社会的文化的要素を検討する。第三節では、日本語の原作と中国語訳本における親族呼称を整理分析し、一部の会話を例にして、社会的文化的要素を検討する。最後に、上記の内容をまとめ、結論を述べたうえ、本稿における未解決の課題を指摘する。
キーワード:中国語訳本 親族語彙 社会・文化
目次 中文摘要 要旨 はじめに-1 1. 『死んでいない者』と親族語彙-3 1.1原作に関する説明-3 1.1.1作者のプロフィール-3 1.1.2小説のあらすじ-3 1.2訳本に関する説明-4 1.3親族語彙の概観-4 2.中日両国の親族名称の比較-6 2.1親族名称とは何か-6 2.2親族名称に関する語彙-6 2.3実例と社会的文化的要素-7 2.3.1「内」と「外」-7 2.3.2「家」の理念-8 3. 中日両国の親族呼称の比較-10 3.1親族呼称の概念-10 3.2親族呼称に関する語彙-10 3.2.1自称詞-10 3.2.2対称詞-11 3.2.2他称詞-12 3.3実例と社会的文化的要素-14 3.3.1名前のタブー-14 3.3.2孫代中心-14 おわりに-16 参考文献-17 謝辞 |

